さて、だいたいの住むところが決まったら、次は物件探しです。
その前に東京の家賃事情を知っておきましょう。
はっきりいって、東京の家賃は高いです。
生活費のかなりの割合を占めるといっても過言ではないでしょう。
一般的に、家賃は生活費の3分の1以下におさめるといいといわれていますが、4割程度になってしまうこともあるでしょう。
はじめて東京に住む学生、新社会人の多くは「1K」や「ワンルーム」といった部屋を選ぶことになると思います。
これらの住居の面積(専有面積ともいいます)は、15平方メートル、つまり約5坪からです。
たったの5坪と思われるでしょうが、学生や新社会人のほとんどはこれらの物件に住んでいます。一昔前は、もっと狭かったのですが…。
15平方メートルには、4.5~6畳程度の居室とキッチン、バス・トイレが備わっています。
もちろん地域によって差がありますが、このような物件の場合の1か月の家賃は5~8万円程度でしょう。
■ワンルーム・1Kって?
不動産物件の間取り図には「ワンルーム(「1R」とも書かれます)」「1K」「1DK」「1LDK」「2DK」などの表示があります。
このうち、「K」はキッチンのこと。「DK」はダイニングキッチン、「LDK」リビングダイニングキッチンのことです。
これらの前の数字がキッチン以外の居室がいくつあるかを示しています。たとえば、「3DK」なら、3部屋にダイニングキッチンがあるということです。
「K」のキッチンは広さが4.5畳以下のもの、「DK」は4.5~8畳、「LDK」は8畳以上のものです。
つまり、「K」の場合はほとんど調理のみの場所、「DK」ならダイニングテーブルくらいは置ける、「LDK」ならダイニングテーブル+ソファが置けるくらいの広さがあるのです。
さて、「ワンルーム」ですが、これは「1K」とほぼ同じです。ただし、「1K」がキッチンと居室が扉で仕切られているのに対し、「ワンルーム」は仕切られていない、これだけの違いです(扉で仕切られていても極端にキッチンスペースが狭い場合は、「ワンルーム」としていることもあります)。
「ワンルーム」といった場合、ほとんどの居室は畳ではなく、フローリング(板張り)やカーペットになります。
■間取り図を見てみよう
右の間取り図は、一般的な「ワンルーム」です(一般的というよりも、これがほぼ最小レベル)。
上部の「洗」は洗濯機置き場、右上がお風呂とトイレになります。
お風呂とトイレが一体化したのを「ユニットバス(UB)」といいます。お風呂とトイレを別々にするよりもスペースが少なくて済むので、ワンルームでは一般的です。
一方、「1K」は「ワンルーム」とは違い、キッチンは独立しています。小さめの食器戸棚などを置くことはできますが、部屋として使うのには狭いでしょう。
キッチンが部屋とは独立しているので、部屋がきれいに使えることも利点です。
同じ広さなら、家賃は「ワンルーム」<「1K」でしょう。
ワンルーム、1Kともにいろいろなタイプの間取りがあるので、好みの作りを探しましょう(もちろん、予算との兼ね合いですが)。
つづいては、東京の地区別の家賃を見てみましょう。