04.いくらかかるの? TOKYO家賃事情(3)入居のときに必要なお金


24さて、部屋を探す前に気になるのが、必要なお金。
部屋が見つかっても、1か月分の家賃だけでは入居はできません

一般的に、東京のアパートやマンションを借りるときには、「礼金」「敷金」「紹介手数料」が必要

「礼金」というのは文字通りお礼のお金で、大家さんに『部屋に住まわせていただいてありがとう』という感覚で払うお金。
つまり、部屋を退去しても返ってこないお金です。
だいたい家賃の1か月分から3か月分で、2か月分が相場。

「敷金」は、いわば保証金。
基本的に退去時に返してもらえます(実際は、掃除代金などが引かれることが多い。法律的には、違法であることが多いが…)。
こちらも家賃の1か月分から3か月分が相場。

「紹介手数料」は物件を見つけた不動産屋さんに支払う手数料
最大で家賃の1か月分を請求されます。

不動産屋さんの店頭などで「礼2敷2」とあったら、

『この部屋を借りるためには、礼金2か月分と敷金2か月分が必要』

ということになります。

最近は、礼金なしや敷金なしの物件も増えてきましたが、「礼2敷2」が一般的
つまり、プラス4か月分の資金が必要。
ここで「礼1敷1」なら、良心的といえるでしょう(なお、アパートやマンションを建築時に農協などで融資を受けた場合、礼金がとってはいけない…などの理由もあるようです)。

とすると、部屋を契約するときに必要なお金は…
■「家賃5万円」の部屋で「礼2敷2」の場合

(前家賃1か月分)
+ (礼金2か月分) + (敷金2か月分)
+ (紹介手数料1か月分) 

= 6か月分の家賃(5万円 × 6)

つまり、30万円が必要となります。
※「前家賃」とは、家賃は翌月分を前の月の末までにはらうことが多い[つまり先払い]ので、入居時にも必要です。
このほか紹介手数料には消費税、家賃のほかに管理費などを取る場合は、管理費1か月分。また、火災などの災害保険の加入を義務づけている場合はその保険料(だいたい1~2万円程度)

5万円の部屋に入居する場合でも、30万円の資金が必要となります。
8万円なら、48万円と50万円近い。
引っ越しはお金がかかることなので、慎重に部屋は選びたいものです。

次からは、物件の探し方について説明します。