07.山手線内は地下鉄で移動する!


65さてここまで、山手線外に延びる路線についてご案内してきました。
山手線外はアパートやマンションを探して、東京でのひとり暮らしをはじめる場所です。
一方、山手線沿線や山手線内は通勤や通学で通う場所となるでしょう。
もちろん、山手線内にも住むことはできますが…。相当高い家賃であると覚悟してください
よくテレビドラマなどで、地方から上京してきた人があこがれの六本木などに部屋を借りようとしてその高さに驚愕するシーンなどがありますが、まさにそのとおりです。
ちなみに、山手線内でも山手線を横切る中央線の北側は比較的リーズナブルな家賃の物件もあります。

本題に移りましょう。
山手線の内部はJR中央線(快速・各駅停車)と地下鉄線で移動することになります(そのほか、都電=路面電車やバスなどもあります)。

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山手線内の中央線の駅。クリックで拡大します

JR中央線は、東京から出発する快速線と千葉方面から秋葉原駅を経由して御茶ノ水駅から出発する各駅停車がありやや複雑ですが、山手線内の快速が停車する駅は御茶ノ水駅と四ツ谷駅だけなのでそのほかの駅は新宿と四ツ谷のあいだなのか、四ツ谷と御茶ノ水のあいだなのかを覚えておけばいいでしょう(図参照)。

さて、地下鉄です。
東京の地下鉄は、東京メトロと都営線の2種類があり、大阪などのように碁盤の目上になっていません。初めての人には複雑怪奇でしょう。
パソコンやスマートフォンが普及する前は東京に何年も住んでいる人でも、初めての場所に行くときは、路線図を確かめながら目的地に行ったものです。

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東京メトロが配布している路線図。クリックすると、東京メトロのHPにあるPDFファイルが開きます。メトロの路線図のページはこちらから

でも今は、目的地の住所などがわかっていればスマホで調べて最寄り駅がわかります。
そして、乗り換えアプリなどを利用すれば最適な経路をすぐに知ることができます(GoogleMapなどを使えば、住所だけでもわかりますね)。

ただ、駅での乗り換えに戸惑うことがあるので、どんな地下鉄の路線があるかを知っておいたほうがいいでしょう。

東京には2種類の地下鉄があると書きましたが、東京メトロには銀座線など9路線、都営線には浅草線など4路線、合計13の地下鉄路線があります。
東京メトロと都営は運営が違うので料金も別々ですが、両路線を使用する場合には割と大きめの割引があります。また、この不便さを解消するための施策も進んでいて、改札を出ないで乗り換えができる駅も増えてきています。

linecolor

駅などで見かける地下鉄を表すマーク。丸の中にはなにもない場合やアルファベットだけの場合もある。この場合は、オレンジ色の丸が銀座線をあらわし、円内のGは銀座線の路線記号、数字は駅をあらわす。G01で銀座線の渋谷駅となる

さて、コラムでも書きましたが、地下鉄路線にはラインカラーというものがあり、駅での乗り換えなどに役立ちます。
ここでは、それぞれの路線の特徴とともにそのラインカラーをご案内します。
駅では円形の記号で表されています。
※英字と数字は近年導入された駅ナンバリングで、路線名と駅のナンバーを表しています。これはどちらかというと(おもに外国人の)観光客用で、東京に住んでいる人はあまり使いません

[東京メトロ](括弧内はラインカラー/路線記号)

銀座線 (オレンジ/G)

銀座線は渋谷駅から表参道、新橋、銀座、上野などをとおり、浅草まで至る路線です。
他の多くの地下鉄線と違い、他の路線と相互乗り入れはしていません。また、車両は小さめですが利用者が多いため、非常に短い間隔で運転されています。
銀座線はその名のとおり、銀座を中心として広がっている路線で、最古の地下鉄線でもあります。そのため、乗り換えができる駅も数多くあります。
また、古い地下鉄であるため浅いところを走っていて、乗り換えも比較的楽です。

m丸ノ内線(レッド/M、方南支線はm)

丸ノ内線は池袋から東京に向かって大きく円を描きながら新宿を経由し、中央線の荻窪まで至る路線です。新宿の先の中野坂上では方南町に向かって支線も出ています。
この路線も銀座線同様で他の路線と乗り入れはしていません。
丸ノ内線は環状線になってはいませんが、山手線に近い形で都心部を回っています。そのため、たとえば四ツ谷と後楽園では直線距離は近いものの丸ノ内線を経由すると大回りになってしましいます(四ツ谷→後楽園は、東京メトロ南北線で1本で行ける)。
銀座線同様都心の主要タウンを走っています。池袋からは途中、後楽園、御茶ノ水、東京、銀座、国会議事堂前、赤坂見附、四ツ谷などを経由して新宿に至ります。

h日比谷線(シルバー/H)

日比谷線は東急東横線の中目黒駅から山手線の恵比寿駅を経由し、六本木、霞ヶ関、日比谷、銀座、人形町、秋葉原、上野を経由して北千住に至る路線です。
中目黒駅では東急東横線に乗り入れていませんが、到着ホームの反対側に東横線が停車するため、乗り換えは便利です。
一方、北千住では東武日光線に乗り入れ、南栗橋まで直通運転をしています。
六本木や広尾などに行く場合に便利な路線です。

t東西線(スカイブルー/T)

東西線は中央線の中野駅から、山手線・高田馬場駅をとおり、早稲田、飯田橋、大手町、茅場町、浦安などを経由し、千葉県の西船橋に至るその名のとおり東西に延びた路線です。
中野からは中央線の各駅停車に乗り入れ三鷹まで、他方の西船橋では総武線で津田沼までと東葉高速線で東葉勝田台まで乗り入れています。一部、快速運転もあります。
長大な路線であるため、ラッシュ時の混雑はワーストクラスとされています。

c千代田線(グリーン/C)

千代田線は小田急線の代々木上原から、明治神宮前(原宿)をとおり、表参道、赤阪、霞ヶ関、大手町、湯島、山手線・西日暮里を経て、綾瀬に至る路線です。
綾瀬からは常磐線の各駅停車に乗り入れ、常磐線取手駅まで直通運転をしています。常磐線の各駅停車しか停まらない亀有駅、金町駅に行くには西日暮里駅から千代田線を使うのが普通です。
また、代々木上原では小田急線に乗り入れています。

y有楽町線(ゴールド/Y)

有楽町線は埼玉県の和光市から、小竹向原を経て、池袋をとおり、飯田橋、永田町、有楽町、銀座一丁目、豊洲を経て、新木場に至る路線です。
和光市・小竹向原駅間は後述する副都心線と線路を共用しています。
新木場側で乗り入れする路線はありませんが、和光市では東武東上線、途中の小竹向原で西武有楽町線経由西武池袋線に乗り入れています。
警視庁のある桜田門駅はこの路線の駅です。
都心部を走る路線で乗り換え路線も多数ありますが、あまり乗り換えの便がいい駅はありません

z半蔵門線(パープル/Z)

半蔵門線は渋谷駅から表参道、青山一丁目、永田町、半蔵門、神保町、大手町、錦糸町などを経て、押上まで至る路線です。
渋谷からはほとんどすべての電車が東急田園都市線に乗り入れ、中央林間まで運転しています。
押上では、東武スカイツリーラインに乗り入れています。
銀座線の混雑解消などの目的で作られた経緯から、乗換駅が多いのも特徴

n南北線(エメラルドグリーン/N)

南北線は山手線・目黒駅から白金高輪、麻布十番、永田町、四ツ谷、後楽園、東大前を経由し、山手線・駒込駅をとおり、赤羽岩淵に至る路線です。
目黒からは東急目黒線を経由して日吉まで、他方の赤羽岩淵からは埼玉高速鉄道に乗り入れて埼玉県の浦和美園まで運行しています。
なお、目黒と白金高輪間は後述する都営三田線と線路を共用しています。目黒からたとえば南北線の駅に行く場合、目黒で乗る電車は東京メトロの電車でも都営の電車でもOKです。都営方面の電車に乗った場合は、白金高輪駅で乗り換えます(ほとんどすべての電車がうまく接続します。ホーム乗り換えで便利です)。もちろん、メトロ方面の電車なら乗り換える必要はありません。

f副都心線(ブラウン/F)

渋谷からほぼ山手線の東側を並行に走り、明治神宮前(原宿)、新宿三丁目、東新宿を経て、池袋をとおり、和光市まで至る路線です。小竹向原・和光市間は有楽町線と線路を共用しています。
新宿は新宿駅よりもやや東側の繁華街にある新宿三丁目駅に停車しますが、渋谷・池袋間の山手線(埼京線)の混雑解消のための路線でもあります。
渋谷からはすべての電車が東急東横線に乗り入れ、みなとみらい線の元町・中華街駅まで運行しています。
他方は有楽町線と同様、小竹向原で西武線、和光市で東武線に乗り入れています。
山手線内の区間は短いのですが、乗り入れている路線が多いので東京の西側を便利に移動できます

[東京都営地下鉄]

a浅草線(ローズ/A)

浅草線は大田区の西馬込駅から山手線・五反田駅をとおり、泉岳寺、三田、新橋、東銀座、日本橋、人形町、浅草橋、浅草を経由して押上まで至る路線です。
途中の泉岳寺では京急線で三崎口および羽田空港方面、押上駅では京成線経由で成田空港などに乗り入れています。
首都圏の2つの国際空港を結ぶ路線としても利用されている。

i三田線(ブルー/I)

三田線は山手線・目黒駅から白金高輪、三田、日比谷、大手町、水道橋を経由し、山手線・巣鴨駅をとおり、板橋区の西高島平駅に至る路線です。
東京メトロ南北線でも記述しましたが、目黒・白金高輪駅間は線路を共用しています。また、南北線同様に目黒で東急目黒線に乗り入れています。
山手線の南北を逆Cの字で結ぶ形ですが、どちらかというと高島平団地の住人を都心に運ぶ路線としての色合いが濃いでしょう。

s新宿線(リーフ/S)

新宿駅から市ヶ谷、神保町、岩本町、住吉を経由して千葉県の本八幡(もとやわた)に至る路線です。
東京メトロ東西線に似た、東西に延びる路線となっています。
新宿では京王新線に乗り入れ、橋本や高尾山口まで運行しています。
急行が運行されているのも特徴です。

e大江戸線(マゼンダ/E)

大江戸線は練馬区の光が丘駅から中野坂上、都庁前を経由、新宿駅をとおり、代々木、青山一丁目、六本木、麻布十番、汐留、月島、両国、上野御徒町、飯田橋、東新宿、新宿西口を経て、都庁前に戻る環状線のような路線です。
環状線の「ような」というのは都庁前駅でぐるぐる回るのではなく、光が丘から都庁前駅を経由して6の字を描くように都庁前に戻ってくるからです。
第二の山手線のような感じで都心部を通っていますが、新しい地下鉄のためほとんどの駅が地中深くにあります。そのため、乗り換えの時間を要する場合があるので、注意が必要です。

以上が、東京の地下鉄の概要です。
それぞれの路線にあり街の詳細や行き方などは、TOWN情報でご案内します。